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東京地方裁判所 昭和45年(借チ)2043号・昭45年(借チ)2049号 決定

〔主文〕1 右三菱樹脂株式会社から山岡カメに対し別紙目地(一)記載の土地賃借権および同目録(二)記載の建物を金六、〇四八、〇〇〇円で売渡すことを命ずる。

2 右三菱樹脂株式会社は山岡カメに対し前項の金員の支払を受けるのと引換に右建物を明渡し、かつ、同建物の所有権移転登記手続をせよ。

3 右山岡カメは、三菱樹脂株式会社に対し右建物の明渡および所有権移転登記手続を受けるのと引換に金六、〇四八、〇〇〇円の支払をせよ。

〔理由〕一、右三菱樹脂株式会社(以下「相手方」という。)から別紙目録(一)記載の土地(以下「本件土地」という。)にかかる同目録記載の土地賃借権譲渡許可の申立が適法になされたところ、右事件の相手方である山岡カメ(以下「申立人」という。)から同土地上に存する同目録(二)記載の建物(以下「本件建物」という。)および右賃借権譲受の申立が適法になされたので、借地法九条の二第三項により右建物および賃借権の対価を定めて譲渡を命ずる。

二、譲渡の対価について検討する。

1 土地賃借権の対価

鑑定委員会の意見は、「本件土地の更地価格は一平方米当り金五九、〇〇〇円、借地権価格はその七〇%にあたる金四一、三〇〇円、総額金六、〇九八、〇〇〇円となるが、地主は、昭和三五年三月三一日金一、〇〇〇、〇〇〇円で本件土地賃借権を譲渡しているのであるから、その間の値上り額は金五、〇九八、〇〇〇円となる。右の値上り分のうち一〇分の七を賃借人が一〇分の三を地主が受けるのを相当とするから、地主の買受けるべき賃借権の価格は金四、五六九、〇〇〇円とする。」というにある。

ところで、賃貸人が土地賃借権を買受ける額は、公平上、一般第三者に譲渡する際の賃借権価格から慣行上のいわゆる名義書換料相当を控除した額によるのを相当とする。しかして本件土地の更地価格(建付地価格)は、鑑定委員会の意見のとおり一平方米あたり金五九、〇〇〇円相当とするが、その借地権の割合は、本件土地賃借権の従前の経緯、賃料が高額であること、残存期間および相手方の売渡予約価格を考慮すると、比準価格より、やや低価であり、更地価格の六〇%と認め、申立人が買受ける際には慣行上の名義書替料にあたるその一〇%を控除するのが相当であるから、申立人が買受ける本件土地の賃借権の対価は金四、六五八、〇〇〇円(百以下切捨)てとなる。

2 建物の対価

鑑定委員会は本件建物の現価を金一、三九〇、〇〇〇円と評価している。当裁判所も鑑定委員会の評価額を相当と認める。(筧康生)

目録 (一)

1 目的土地

東京都杉並区上高井戸三丁目六六四番一二

宅地 360.79平方米中西南部分146.21平方米(44.23坪)

2 賃貸人 申立人

賃借人 相手方

3 目的 非堅固建物所有

4 期間 昭和五五年八月八日まで

目録 (二)

東京都杉並区高井戸東二丁目六六四番地

家屋番号 六六四番一二

木造瓦葺平家建 居宅

73.55平方米(22.25坪)

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